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うつむきかげんのショータイム#002

 

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 傲慢な憂いの影がまた 夢だのかんだのget away
 願望は風に吹かれるままtwist and shake
(L-S-D)

 説明しなければ伝わらないことは説明する価値のないことである。 (E-M-M)


 緩まぬ文体の謎 ガジン 2013-05-05 00:13
 くっそー。ブログ全体を何度か読み直してるのだが、あんたの文体、緊張感が張りつめてるんだよな。もちろん出来不出来はあるわけで、オレは『虹のコヨーテ』が一番好きだが、総じてエクリチュールの強度を感じる。
 オレはときとして、自分の文体がだらだらと弛緩してしまうのを感じ、すべて破り捨てたくなる。精神の緊張度の差かね。それこそ、金属の意思ってやつか。それとも技術的な問題か。
 別におもねるつもりはないが、今日は嫉妬で仕事をする気を失った。さっき久々に快心のおまんこをキメたし、とりあえず風呂でも入るか。


「宇宙を支配する巨大な意志の力」の導き 自由放埒軒 2013-05-05 01:59
 韜晦も狷介も剣呑もなくガジンの言う「緩まぬ文体の謎」について申し述べる。ガジンはほぼ問題の核心に迫っているというのが「結論」だ。

 1. 初めに「文体」ありき。
 吾輩はあらゆる現象、事象、事態、ヒト、モノ、コトについて、「吾輩の文体」に言語化することをしつづけてきた。「文章」ではなく、「文体」である。文体は「スタイル」と言い換えて差し支えない。それは記憶するかぎりにおいて3歳くらいからである。もちろん、「吾輩の文体化」の作業がうまくいかないこともあった。いや、そのほうが多かったろう。そのたびに吾輩は炸裂し、爆発した。あるときは暴力のかたちをとり、脅迫/強要のかたちをとり、号泣のかたちをとった。吾輩は吾輩の周囲、つまり世界で起こっていることのすべてをグリップしようと躍起になる性向がきわめて強いので、「文体化」できない苛立ちがいつもあった。
 吾輩は欲求が満たされると眠りにつくこどもだった。同時に欲求が満たされないときは寝つきが悪いか寝つかない。吾輩の不眠症傾向は幼児の頃からだ。眠りは常に浅く、短い。起きているあいだ中、吾輩の意識、精神は跳梁し、疾走して世界をグリップしようとした。そのたびに、「文体化」できない苛立ちが起こる。覚醒している時間が長いのだから、「文体化できないことによる苛立ち」も比例して増える。そんな人生である。

 吾輩は物心ついてからきょうまでに町の小さな図書館が所蔵する書物の三分の二ほどに匹敵するテクストを読んできた。膨大だ。しかし、吾輩の読書スタイルは「ストーリーや登場人物の心理をほとんど読まない。斟酌しない」というものだった。小説、物語以外の自然科学、社会科学分野のテクストはストーリーを辿ったり、登場人物の心理、綾などを読まずにすむので心地よかった。吾輩が一番好きなテクストは数式である。もちろん、銀行通帳の入金欄と残高も。バーナード・ショーはわが師匠の一人である。
 吾輩はいつからかすべてのテクストをOne Line, 1行ごとに味わうようになっていた。「この1行はいい」「この1行はダメ」というように。この読書スタイルは「デジタル読書」と呼びうる。中上健次が『十九歳の地図』で「イケすかない家」に○と×をつけたように吾輩はテクスト、さらには世界と対峙し、向きあってきた。吾輩はそのようにテクスト、世界に○と×をつけつづけた。吾輩の世界観に関する総論部分の一部を言えば、「世界とテクストのほとんどは×でできあがっている」ということになる。
 このことは音楽、美術、映画、食、人間、人物、メイクラヴ、服飾、趣味趣向、酒等々についても同様である。文体化できない/文体に合わないモノとコトを吾輩は徹底的に忌み嫌い、排除した。それらをバッシングする時期が長くつづき、つづいてパッシングする時期があり、いまではナッシングだ。吾輩の文体に合わないモノとコトは吾輩にとっては存在しないも同然である。文体化できないモノとコトもだ。蛇足ながら言うと、ガジンの存在態様とテクストは吾輩の文体にフィットしている。1995年の秋にガジンが表出した「意志の中心がメタル。」「鎮魂のイストワール」のふたつは吾輩が世界を観察計測し、解釈するときの物差しのひとつとさえなっている。


 2. クール&スマートであること
 吾輩は田舎者と野暮天とニブ助が嫌いである。吾輩は天下御免のいじめっ子だったが、吾輩の「イジメ」の対象は田舎者、地方出身者、野暮天、知の反射神経がにぶい者だ。世界のほとんどは田舎者、地方出身者、野暮天、知の反射神経がにぶい者が占めているのでとても疲れる。彼らはいまや吾輩にとっては「存在しない者たち」となったのでいくぶんか疲労感は軽減された。過去に「田舎者で野暮天で知の反射神経がにぶい者」が一人いた。吾輩はその者がこの世界から消えてなくなることを強く願った。呪詛した。その者を知り、憎悪し、呪詛するようになってから3ヶ月後、その者は謎の死を遂げた。吾輩が具体的にその者になにごとかをしたわけではない。実際に会ったのも数回にすぎない。その者の死はいまでも不思議だ。
 吾輩は「クール&スマート」をアメリカのペーパーバックに求めた。探偵小説が中心、中でもレイモンド・チャンドラーとミッキー・スピレーンだ。矢作俊彦も100のうちふたつかみっつの割合で「いい1行」を放り込んでくる。吾輩にとっては太宰治はすべてのフェーズでお話にならない。
 音楽ではマイルス・デイヴィス、クリフォード・ブラウン、タル・ファーロウ、ビル・エバンス、チャイコフスキー、グスタフ・マーラー、ゴンチチが吾輩にとってはクール&スマートだな。服飾、食、映画、美術にも吾輩にとってのクール&スマートがそれぞれ数少なく存在する。吾輩はそれらに繰り返し繰り返し、徹底的にコミットメントした。気がつけば彼らの世界観、価値観、美意識、物差しは吾輩自身の世界観、価値観、美意識、物差しになっていた。

 吾輩はいつしか「クール&スマートであること」に至上の価値を置くようになった。「クール&スマートであること」に反するコトとモノとは反目敵対するか排除するか距離を置くか黙殺した。いまでは黙殺が「反/非クール&スマート」への対処法である。吾輩がおべんちゃら、きれいごと、おためごかしを忌み嫌うのはおべんちゃら、きれいごと、おためごかしを並べる輩は例外なくクール&スマートではないからだ。クールでなく、スマートでないものを嗅ぎ取ったときは即座にその場を立ち去るか、踏みつぶすかしてきた。おかげで敵、反目する者が山ほどできたがね。吾輩は彼らをお笑いぐさのひとつとしか見ず、お笑い草として刈り取るか除草剤を撒くかすればいいだけのつまらぬ存在としか見ない。それはこれからも変わるまい。「霜取り装置の壊れた冷蔵庫」はクールでもスマートでもない。「そんなものはただのポンコツボンクラヘッポコスカタンだ! とっとと捨てちまえ!」というのが吾輩の揺らぐことなきスタンディング・ポジションである。不全感の補填は村上春樹の仕事だ。
「クール&スマート」のいいところは余計なもの、夾雑物が少ないところだ。それを洗練と言ってもいいし、「センスがいい」と言い換えてもいい。吾輩が言語表現をするとき、名詞名辞の夥しいほどの連なりを吐き出すことがよくあるが、それ以外の部分は極力余計なもの、夾雑物、混みいった心理の綾、しがらみの類いは意識して排除する。遠い日の夏に読んだ「神は細部に宿る」というポール・ヴァレリーの言葉にはいまも勇気づけられ、励まされ、リボルブされている。「苦しみつつなおも働け。安住を求めるな。この世は巡礼である」というストリントベリィの言葉もだ。
 吾輩のテクストのいくつかを読んだ高畑勲は「タイプライターの音が聴こえる」と表現した。最高の誉め言葉と受け止めている。吾輩はスミス・コロナ社のRoyal Quiet DeLuxe-Model1942のように在りたい。「噴きこぼれるように在る」のは中上健次の専売特許として任せることにしてある。共感やら慰めやら癒しやら不全感の補填は村上春樹に。


 文体=ロゴス論 ガジン 2013-05-05 03:55
 たとえばオレは、『虹のコヨーテ』のスリリングな物語の開き方について、技術論的に展開してみようかと思っていたわけだ。コヨーテの登場から私とコヨーテの旅立ちまでの流れを、情景描写・視点人物の心理描写、ト書きの三点セットを組み合わせて読者の腑に落ちるように展開しようとすると、普通、かなりの文字数が要るわけだ。が、あんたはそれを数行でやってのけている。その秘密は、ある独自の遠近法=パースペクティブにある、という具合に。
 しかし、事は技術論の射程には収まりそうもないな。たとえば、目前の情況なり情景なりを言葉に置き換える訓練というのは、物書きなら大抵の奴は(イシダイラでさえ!)している。しかし、あんたのいう「吾輩の文体」に言語化することとは、そうしたコカコーラ・レッスンとはかなり違う。
 問題は「文体」だ。あんたは「文体」を狭義のエクリチュールとしては捉えていないね。直観的に言えば、それはイデアでもクオリアでもミームでもなく、ロゴスに近いものだという気がする。その文体というロゴスを、あんたは生得的に、生まれつきもっていたのか。それと「宇宙の意思」「金属の意思」はどうかかわるのか、その辺、興味は尽きぬ。
 クール&スマートか。確かにあんたの文体には夾雑物が少ないよ。たぶん、好みではないだろうけど、もう一人、そういう作家を知っている。絲山秋子。かわいそうなぐらいのブスである。ギタリストでいうとケニー・バレルが思い浮かぶ。音数少なく、確実にブルース・フィーリングを射抜く男。速弾きの、饒舌なギタリストにロクなのはいない(唯一の例外がフランク・ザッパ)。悪い、寝落ちしそうだ。


 インターリュード/絲山秋子のこと。 自由放埒軒 2013-05-05 04:19
 遠近法。よくぞたどり着いた。さすがメニエール・ダンスの名手にしてキシキシピャッピャッ・マイスター、テテ・モントリューの舎弟だけのことはある。
 吾輩がもっぱら使う遠近法には大きく分けて三つの「視点」がある。ひとつは吾輩の意識の視点、ふたつは対象の視点、そしてみっつが両者を自在に行き交う視点(「脱時間の視点」と吾輩は名づけている)。吾輩はこのみっつの「視点」によって世界と向きあい、記述する。第一の視点と第二の視点は固定する。面白く厄介なのは第三の視点、「脱時間の視点」だ。この視点は制御できない。吾輩の思うままにはならない。「勝手に動く」からである。そのときに聴いている音楽、耳に入る音、雑踏、気配、空気の流れと澱み、視野視界に入っている事物、事象、事態、現象、匂い、気温、湿度、風向き、光の具合等々によって「脱時間の視点」は自在放埒に動きまわる。瞬時に。あるいはもどかしいほどに時間をかけて。静止するときもある。静止したまままったく動かないときもある。第一の視点寄りに位置するときもあれば、第二の視点のすぐそばで吾輩のほうを観察計測分析しているときもある。「脱時間の視点」は「縁」の類いによってその動き、ふるまいを決定しているというのが吾輩の考えだ。いずれにしても、吾輩はこれらみっつの視点のそれぞれから観察計測解釈したもののなかから「モノになりそうなモノとコト」を抽出し、言語化、文体化する。さらにいくつかの言語化、文体化されたもののなかから切れ味、凄味、響き、品性品格、重厚荘重荘厳、叙情、情念、論理等のフィルターによってふるいにかけられて残った「唯一のもの」「かけがえのないもの」を選択し、記述する。これらの作業は一瞬にして行われる。なぜこのような複雑で高度な知的技術を要する作業を一瞬でできるのかについては吾輩自身も解明できていない。とりあえず、「宇宙を支配する巨大な意志の力」の導きであるという仮りの「答え」を吾輩は出している。

 絲山か。イジメたな。2ちゃんねるで。コテンパンにした。そのたびに絲山は武装を一新し、強固にして起ちあがってきた。そして、最後は静かにみずからを武装解除し、袋小路から出ていった。みごとな引き際、散り際だった。「こいつはモノになる」と思った。間もなく文学界新人賞と川端康成文学賞を立てつづけに獲った。御祝儀に匿名で100万贈ってやったが、いまに至るも訝しがっているだろう。あるいは、祝儀袋に「語りつくせぬことについては沈黙せよ」と書いてやったから吾輩のことだと勘づいているかもしれないが、会ってもおくびにも出さない。強かなやつだ。
 絲山秋子の「ブスっぷり」には思想があるから吾輩はゆるせる。あいつの「文体」がキレているのは2ちゃんねるで「文章修行」「コカコーラ・レッスン」したからだろう。吾輩は絲山秋子はいくぶんか評価しているが、総合的総体的なセンスがアレだからな。やはり、これからも吾輩にいじめられつづけるだろうな。つづきはまたにしよう。吾輩はパット・メセニーとジム・ホールのデュオ『Softly as in a morning sunrise』を聴きながら朝陽を拝することとする。大いなる眠りは遠く、夜明けは遠い。
 






     
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