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フラクタル・ガール#1 ナボコ・ジュリア。17歳。フラクタル模様のタトゥーをいれる。

    わたしはナボコ・ジュリア。17歳。きのう、右腕にフラクタル模様のタトゥーをいれた。高速で針の束が肌に突き刺さるあの感じ。きっと虜になる。パパはフランス人。大学で幾何学を教えてる。ずっとパリにいる。若い愛人といっしょに。その若い愛人はパパの大学の教え子でもあるんだけど、ものすごいブスだ。こっそりパパの携帯電話を見たら待受画面は愛人の画像だった。NOKIAのちょっとシックな携帯電話を思わずぶん投げて...

さよなら、夏の日 ── たったひとりの勝者とたくさんの敗者

    逝く夏の陽を浴びて燃えたつ花たちよ その束の間に消えゆくものと知りながら E-M-M明日になればもうここに僕らはいない めぐるすべてのもの 急ぎ足で変わっていくけれどさよなら夏の日 いつまでも忘れないよ 雨に濡れながら僕らはおとなになっていくよ TATTOO-Y夏の一日を荒川土手に遊ぶ。自転車にまたがるのは2週間ぶりだ。はじめは全身がこわばったようで、思うように操縦できなかった。ペダリングもぎこちない。それで...

隠蔽される「世界の起源」と露出する世紀 ── アート・テロリストよ。オルセーを爆破せよ!

   そのころ、「世界の起源」はまだ京急700形電車の品川行き42輌編成の快速特急に揺られることで、かろうじて安定を保っているかにみえた。伊勢丹アスホールで行われる「ミレー、コロー、クールベ展/バルビゾン派の巨匠たち」を告知するステルス・ステンシル・ステッカーが京急700形電車のあちこちに貼られ、バンクシーはギンズバーグ・ケルアック・バロウズの揺りかごの中でビートニクな寝息を立てていた。さらには、石礫を隠...

パリの空の下のバラ色の人生 ── ラデュレのバールで「君の瞳に乾杯」したあとハシゴ酒する。

    ラデュレのバールで「君の瞳に乾杯」する。遠い異国から客人が遥々やってきた。バツイチになったばかりだというその人物はインターネット黎明期に吾輩が出没していたあるチャット・ルームの常連で、当時は大学生だった。吾輩の幻惑衒学のエクリチュール・クワルテットによってコテンパンにされていたうちの一人である。「酒は飲めるのかね?」「はい」「かなり飲めるのかね?」「はい」「ものすごく飲めるのかね?」「はい...

記号の都市から記憶の森へ 記憶番号000・死んで四大に還ること

    死んで四大に還って集合的な存在に一旦融解するとすれば、輪廻転生を繰り返す場所もこの世のここでなければならぬという法はなかった。MSM19701125記号の都市を出奔する。また会うこともない青い山が遠ざかり、後ろ姿が時雨れゆくのにもかまわず、蜩がうるさいほどに鳴きしきる記憶の森に分け入って半日ばかりもさまよい歩くと鏡のように凪いだ海に出る。Mare Fecunditatis. 豊饒の海。時間の彼方に朧々と揺曳するものと空...

ハートライト/遠い国から来たポー

    心の中にあるハートライトをともそう。こどもの頃にみた夢の途中で。もう少し眠らせて。自転車でお月様を横切っているところなんだから。N-D-E.T.-Eちいさなともだちができた。手のひらに乗るほどちいさい。ちいさなともだちはすぐに傷つく。だから僕がちいさなともだちを守る。たとえ、世界中が敵になってもだ。ちいさなともだちの名はポー。遠い妖精の国からやってきた。Heartlight - Neil Diamond (*Inspired by the "E...

オルタナティブ・ヒューミント#1 暗号名: 法王庁の抜け穴

    ポール・ギヨームの『シンフォニー・パストラーレ』の最終楽章が流れる中、メールの着信を報せるアラームがけたたましく鳴った。ヘッダーを見ると馴染みのないアドレスが目に飛び込んできた。tarcisio_bertone@vatican.vaヴァチカンの国務長官からだった。なぜ? なぜヴァチカンの国務長官が私のメールアドレスを知っているんだ?メールのサブジェクトにはNome di Codice: I Sotterranei del Vaticanoとある。暗号名: 法王...

世界の果ての岬で考えるいくつかのこと

    アルバトロス王の孤独、あるいは世界の果ての岬で考えることどこにも行きたくない者にとってはどこであろうと世界の果てだ。E-M-M1秒たりとも生きていたくない者にとってはどこであろうと地獄だ。E-M-Mなぜ鳥は歌ってるの? なぜ星は瞬いてるの? 世界の終りが来ていたのだとも知らずに。S-D朝からずっとチャーリー・ヘイデン & ゴンサロ・ルバルカバの『En la orilla del Mundo(At the Edge of the World/世界の果てで)』...

GRIP GLITZ#9 周到な準備が勝利を招く1

   男は殺しの前に"Amat Victoria Curam"とつぶやく。1957年型のフェラーリ 250 GT LWB Berlinetta Tour De Franceが静かに停まった。美しい曲面を描くドアが開き、無駄も一分の隙もない動きで左脚が出てくる。男が履いている靴はガジアーノ&ガーリングの黒のミッチェルTG73だ。いや、黒ではない。わずかにブルーが混じっている。ミッドナイト・ブルー。6月の梅雨の合間の青空が映り込むくらいによく磨き上げられている。足は...

昼めしはウィンダムヒル・ハンバーガー

  「イマ、ココハ、戦場ダ。」と意志の中心にメタルを持つ男は言った。かつて、「ハンバーガー・ヒル」と呼ばれる丘があった。最悪の戦争の最中、ハンバーガー・ヒルで男たちは最善をつくした。遠い昔、まだいくぶんか若く、「死ぬには手頃な日」と「いい死に場所」を探していた時代。1年間だけ戦場カメラマンをやった。孤立無援のフリーランス。戦地、前線に単独で乗り込みシャッターを切る。カメラは中古で手に入れた Nikon F4...

I, The Jelly/俺がクラゲだ! ── 青いヒポポタマスの小さなあくび

    俺がNPJ(Natural Psycho Jelly/ナチュラル・サイコ・ジェリー)となるに至った経度と緯度/入射角と反射角について。前へ進め。止まれ。右向け右。左向け左。前へならえ。こどもの頃から俺にはすべてできなかった。いや。しなかった。俺には前も後も右も左もないし、いつもフワフワユラユラと漂っているからだ。そうするよりほかにないからな。団体行動は苦手だ。だがよ。俺は漂っても沈まずに生きてきた。悠々としちゃいる...

巴里で午睡 paris de hirune ── 創元社『知の再発見』双書を読了する。

  創元社から出ている『知の再発見』双書シリーズのうち、1巻から102巻までを読了。1日5册を目処に『知の再発見』双書を読みはじめたのは3週間ほど前だった。吾輩は『知の再発見』双書シリーズ102冊をブックオフでまとめて手に入れていた。格安だった。全部で1万円でおつりがきた。続刊について創元社に問い合わせたところ、ぞくっとするほど音声と言葉づかいのよろしいK女史が懇切丁寧、誠実ここに極まれりという対応。現在、創...

I, The Jelly/俺がクラゲだ! ── アトミック・ジェルフィッシュの使徒として#3

    スロケのイラの言うとおり、なににつけ重要なのはサイズとサイエンスとサイコロジーだ。しかし、たいていの奴は自分のサイズをまったく把握していない。1ℓのボトルに1tの水は入りきらないし、100万tのタンカーに1ℓの原油を入れても利益は出ない。話は簡単だ。自分のサイズを知るためにこそサイエンスとサイコロジーはある。外部を知り、グリップするためにサイエンスはあり、内面を知り、グリップするためにサイコロジーは...

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プロフィール

自由放埒軒

Author:自由放埒軒
Festina Lente.
No Pain, No Gain.
Fluctuat nec Mergitur.
R U Still Down Gun 4?
玄妙の言葉求めて櫻花
薄紅匂う道をこそゆけ

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